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オリジナル絵の展示や、その時はまったゲーム絵、本の感想などごった煮です。
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 COWHOUSE(ポプラ社刊 / 著者:小路幸也)より

 「十五人は、あの人たちは、自分の思っていた人生を生きられなかった。
  突然それを消されてしまった。
  どんな人生になったかはわからないけど、みんないい人ばかりでした。
  世間に認められるような才能とかはなかったかもしれないけど」

 今なら、そういう言い方もできる。
 善人だった。もちろん、僕の両親も。

 「その人たちの分まで生きる、なんてことはたぶんできないしわからないから、
  そうじゃなくて、ちゃんと生きようと思ったんです。
  どんなことに対しても、自分の考えを持ってきちんとやり遂げる。
  自分に関わった人たちとはきちんと関係する。
  いつどこで何が起こっても後悔しないように」

 美咲は、唇を噛んで、小さく頷いた。
 萩原さんはハンカチで顔を覆っていた。

 「僕は才能とか、そんなようなものはないです。
  何にも他人に自慢できるものを持ってないから、できることと言ったら、
  自分に正直に生きることぐらいしかない。
  それぐらいしかない。だから誓ったんですよ。
  これからの人生で嘘はつかない。
  真っ当に生きて、できれば関わった人たちはみんな幸せになってもらって、
  僕と知り合ってよかったって思ってもらって、
  そして、いつか天国で皆に会ったときに、
  しっかり生きてきたよって言おうと思って」

 そう考えたのは、中学生だった僕だ。
 全然甘い考えだ。
 自分に関わった人間がみんな幸せになるなんてことは、ありえない。
 でも、そうしたいって努力することはできる。

 (P264~265)


 なんだか、最近、本を読むのが早いというか
 流すように読んでしまうので(カレーは飲み物的な)(?)
 よく噛むように+良いな~と思ったところはメモっておこうと思います。
 
 読書していて面白いのは、その時の自分の立場や
 自分が経験したことや道のりで考えるところがあった時を思い出して
 普段だったらそんなに感動したりしないところで感動したりすることでしょうか。
 だから若い頃読んだ文学作品年をとって読むと
 また違う味が出て面白いとか言われるんだな…と
 最近しみじみ実感。

 ↑のクロちゃんの考え方は自分でも言ってる通り甘いし綺麗事ですが
 本当にそうやって誠実に生きられたらどんなにか素敵かしらんと思います。
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