オリジナル絵の展示や、その時はまったゲーム絵、本の感想などごった煮です。
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ゆめをみた。
人工的なアスファルトの坂には雪が一面に降り積もっている。
坂の上にはあの人が立っていて
「どうしてできないのかわからない」
そう言うと
蛍光の黄色い水を流し雪を溶かしだした。
私はそれを聞いて、自分が鬼ごっこをしていて
鬼から逃げている最中だった事を思い出す。
白い白い街をひたすらに走るが
右足が何かで固定されていて上手く走れない。
もう長い事泣いていないせいで、喉が酷く痛む。
前にもこうして走ってこの街を逃げたので
次の角を曲がって坂を越えれば
逃げ切る事ができるのを知っている。
十字路を左に曲がると そこにはさっきの坂が
蛍光だった水は変色して
白い雪は消え 坂は紅く染まっていた。
そうだ あの人は昔、私が 庭に埋めた人形に似ている。
坂に向かってひとあしを踏み出す事ができず
立ちすくんでいると
蛍光の雨が ぽつり ぽつり と降ってきた。
人形が二度と手に入らない事を知り
私は雨がじわりと変色していくのを ただ みていた。
あの人は まだ 坂の上で哂っている。
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