オリジナル絵の展示や、その時はまったゲーム絵、本の感想などごった煮です。
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ゆめをみた。
私と妹は対になっている霊能力を持っている。
私は『霊がいるという気配がわかる』能力を、
妹は『霊の「存在」を「確定」できる』能力を。
妹が存在を認める事で、初めて私が霊を排除できる。
今はない古い祖母の家で私たちは留守番をしている。
両親が帰るまで家を守りきらなくてはならない。
ふと、部屋の隅に何かの存在を感じる。
そう言うと妹が「確かにいる」と答える。
その瞬間。
その場にすぅ、と戦争に負けたのであろう日本兵が
白く濁った目でこちらを見ている。
家から出て行ってもらうには
「出て行け」と命じ続けなければならない。
少しでも迷ったり気が弱ったりすると付け入られる。
必死で追い出した時、玄関に人の気配がした。
ああ、また「客」だ。
私たちはうんざりする。
家の外からも入ってこようとする幽霊がいて
何でもいいので外からその霊が持ち込んだ物を
家に入れた段階で「招き入れた」事になり
家に入ってきてしまうのだ。
出前持ちの格好をして出前を届けてきたり
隣家の者ですがと言ってきたり
様々な策を弄しては入ってこようとする。
いい加減、疲れてしまった私が少し気を緩めてしまい
空気を入れ替えようと縁側の窓を開けてしまった。
その瞬間、強風が吹き 枯れた花びらが
ぶわぁっと家の中に。
低い声が部屋の畳の下から聞こえてきた。
「 確かに お招き頂いた 」
そして妹が言う。
「お姉ちゃん、後ろに居るよ」
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